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内容未定・不定期更新のブログ。閉鎖の危機。
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Posted by halcyon - 2010.03.26,Fri
  絶え間なく鳥の囀りが聞こえる

  一面に植えられた色鮮やかな花々から甘い香りが漂ってくる

  風にさらわれた木の葉が静かに地面に落ちる

  私は今、紛れもない平和を感じている



●3日目

戦時陸軍病院が置かれた壕(ガマ)跡に建てられた慰霊碑、ひめゆりの塔。
その奥にある、ひめゆり平和祈念資料館に来ていた。


館内にはごく普通の学校が戦争の激化に連れ次第に軍事化されていく過程、実際に現地で使用されていた医療器具、再現された病院壕などが展示されていた。


そして生存者による証言本があった。
それに書かれていた当時の実情は、あまりにも過酷で悲惨だった。

ページをめくる手が震えていた。

その内容は、私の頭の中で完全に許容量を超えていた。
そこには複数の証言本があったが、1冊を読み終えた時点で耐え切れず、外へ出た。



色とりどりの花が風にゆれ、鳥の鳴き声は止みそうにない。
中庭のベンチに座りながら見たその光景は、平和そのもののように思えた。

しばらく動けなかった。

目で見ている光景とは対照的に、頭の中は先ほど読んだ悲惨な内容でいっぱいだった。
当時このような穏やかな時間があったのだろうかと想像した。


家族の呼ぶ声がして立ちあがる、

足もとの鳥たちが一斉にはばたいた。


帰り際、再びひめゆりの塔の前に立った。
そして、そっと手を合わした。

その行為にどれだけの意味があるのかわからない。

「安らかに眠ってください」など、戦争を知らない人間が言える言葉ではないのかもしれない。

しかしそうせずにはいられなかった。
ただ手を合わし漠然と祈った。


そしてひめゆりの塔を後にした。

写真は 撮らなかった。



沖縄県内には、ひめゆりの塔と同様の慰霊碑が他にもまだまだあることを後に知った。
戦争について知らないことが多過ぎるとよくわかった。

そして今自分が送っている平和な時代は、あまりにも多くの犠牲の上にあるものだと改めて考えさせられた。



まず知ることから始めるべきなのだろう。

すでに“あたりまえ”のものになっている平和を生きる私たちは、あまりに戦争のことを知らな過ぎる。

戦争を知らなければ真の平和の意味を知ることもできないのだろう。


そしてこの平和な時代を、
当時の人たちが夢見ただろうこの“今”を、
笑って生きたい、そう思う。

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